【夫婦経営の車屋様へ】妻を「青色専従者」にする手続きが遅れた!その年の給与や部品代の経費はどう処理する?

こんにちは、税理士の川島真税理士事務所です。

自動車販売店や整備工場など、ご夫婦で役割を分担して経営されている個人事業主の社長様はとても多いかと思います。

「これまで別々で青色申告をしていたけれど、今年からは妻にうちのフロント事務や経理を専念してもらい、『青色専従者給与(奥様への給与)』を経費にしよう!」

そう話し合って事業を統合していくケースはよくあります。しかし、日々の現場や納車対応、登録業務に追われているうちに、「うっかり税務署への届出を出し忘れていた……」というご相談をいただくことがあります。

今回は、手続きが遅れてしまった年の「奥様への渡し金」や「立て替えていた妻の経費」をどう処理すべきか、実務のジャッジ基準を分かりやすく解説します。

1.手続きが遅れた年の「税務ジャッジシート」

本来の手続き(奥様の廃業届や専従者の届出)が完了するまでは、お財布と帳簿は「別々」で処理するのが鉄則です。

  • ① 奥様に渡しているお金の扱い 👉 届出が未提出の期間は、専従者給与(経費)にはできません。 帳簿上は、給与や外注費ではなく【事業主貸(じぎょうぬしかし)】として処理します。
  • ② 社長(夫)のカードで決済した「奥様が事業で支出していた仕事の経費」 👉 社長名義のクレジットカードで奥様の事業の経費を決済しても、奥様が正式に廃業するまでは「奥様の事業の経費」です。 社長側の経費ではなく、【奥様の確定申告】に含めて経費処理する必要があります。

2.あきらめないで!提出期限の「救済ルール」

青色事業専従者給与の届出は、原則として「その年の3月15日まで」に提出しなければなりません。 「じゃあ、3月を過ぎてしまったら今年はもう給与を経費にできないのか……」と思われるかもしれませんが、実は救済ルールがあります。

国税庁の規定: その年の1月16日以後に、新たに専従者がいることとなった人は、**【専従者がいることとなった日から2ヶ月以内】**に提出すれば、その年から必要経費として認められます。

つまり、奥様がご自身の事業を正式に「廃業した日(=新たに専従者となった日)」から2ヶ月以内に、

  1. 奥様の「廃業届」
  2. 社長側の「青色事業専従者給与の届出書」 をセットで税務署へ提出すれば、その年から専従者給与をスタートさせることができるのです。

まとめ:気付いた時点で早めのバトンタッチを!

自動車業界の年末から春先にかけて(繁忙期や3月の車検・登録ラッシュ)は、目が回るほどの忙しさになります。そのため、手続きが後回しになってしまうのは決して珍しいことではありません。

大切なのは、気付いた時点で速やかに届出を出しに行き、「届出を出した日(=専従者になった日)」を境目にして、それまでの分は別々、それ以降の分は専従者として、帳簿のラインをピシッと引くことです。

ご夫婦で二人三脚で経営されているからこそ、税務の土台を綺麗に整えておくことが、将来の安心と節税につながります。

「ウチの今の状況だと、いつまでに何を出せばいい?」「freeeでの具体的な入力方法が分からない」といったご不安があれば、自動車業界の税務に強い川島真税理士事務所まで、どうぞお気軽にご相談ください!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次